カスタムソケットを利用したバーンインテストの目的
カスタムソケットは、ICなどの半導体製造工程の後工程の一つ検査で使用されるICソケットです。カスタムソケットにはバーンインテストと呼ぶ試験で使用されるものと、製品検査用のテストソケットの2つの種類があります。テストソケットは、製品検査用のICソケットで検査治具にICを装着するときに利用するカスタムソケットです。半導体の電気的特性を試験して、最終製品の機能および不良などの良否判定を行います。
ちなみに、ICは身近な電子機器に欠かせない存在になっていますが、電子機器が便利に利用できるのはこのような検査工程があるからといっても過言ではありません。バーンインテストは、半導体製造の最終工程の温度電圧試験を意味するものです。検査基板の上に複数のICソケットをセットして125度から180度の高温環境下で数時間温度と電圧の負荷を与え、初期不良とスクリーニングを行います。この温度電圧試験の目的は、ICの信頼性向上と保留まり向上の2つが挙げられます。
バーンインテストにより、わざと初期不良を起こして市場への不良品流出を未然に防止、主に車載向け・航空宇宙・社会インフラなどの高い信頼性が求められる半導体には必須の試験です。保留まりは良品の割合を意味するもので良品の割合が低いパソコン・スマートフォン・家電品などに使用する半導体メモリ、電力の供給やコントロールを行うパワー半導体の検査です。半導体は今後も多様化が見込まれているので、カスタムソケットはICの品質向上には欠かせない存在です。
Leave a comment